アンビエントなエフェクターお探しじゃないですか? ありますよ!ここに。MINIMはリバーブとディレイを組み合わせた、シネマチックな空間系エフェクター。
アンビエンスなサウンドにも、マイブラみたいなシューゲイザーサウンドにも使える夢みたいなペダルがあるの?
Old Blood Noise EndeavorsのMINIMが、それを叶えてくれるんだ!
リバーブからディレイという特徴的な内部接続が、幻想的な世界を演出するよ。
Old Blood Noise Endeavors、そしてMINIMとは?
Old Blood Noise Endeavors(OBNE)はアメリカのオクラホマ州のペダルブランドです。
ブラディ・スミスとセス・マッキャロルが創始者で共同で経営しています。2人は2006年に在籍していたオクラホマ大学で知り合います。デンマーク映画の話で盛り上がり意気投合したのが、2人の友情を育むきっかけでした。
その後、ブラディはKeeleyで働き、Walrus Audioのローンチにも関わります。
そして2014年に、セスと共に自分の会社を立ち上げます。それがOld Blood Noise Endeavorsです。セスの方はアートディレクションや、製品の紹介ビデオの製作を行っています。MINIMの紹介動画も、とってもシネマティックなんです。
以上のことからわかるように、OBNEはシネマチックなサウンドのエフェクターを得意としています。
ブランド名は「あの頃のブラッドの轟音を追求」とでも訳せば良いのでしょうか? そして、ブラッドというのはマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)を示唆していると思うのは、考えすぎ?
実はブラディが在籍していた、KeeleyはLoomerという、マイブラサウンドを即時に作り出すエフェクターを出しているんです。
Loomerがファズとリバーブの組み合わせだったことに対するアンサーが、OBNEのリバーブ+ディレイのMINIMなのではないでしょうか。
もちろん、リバースが含まれていますので、リバースリバーブエフェクトとして使えます。これでマイブラのケヴィン・シールズが、ヤマハSPX90で行っていたようなサウンドを構築可能です。
以上のことから、シネマチックなサウンドや、シューゲイザーなエフェクトに興味があれば、是非一度試してください。
リバースエフェクトも、とっても特徴的だよ。
設定がむつかしそうだけど、大丈夫かしら?
大丈夫! 複数のペダルが合体していると思えばいいから、各ブロックに分けて理解していきましょう。
リバーブ/ディレイ/リバースを、セクションに分けて解説!
つまみが7つ。トグルスイッチが2つ。フットスイッチが2つ。たくさんあって混乱しそうです。
でも、大丈夫!
リバーブ/ディレイ/リバースのセクションに分けて、各機能を確認していくと、すっきりと頭に入りますよ。それでは見て行きましょう。
リバーブセクション
中央の3つのつまみです。
REVERBノブ(左) – リバーブのミックスです。最小でリバーブは無効になります。つまり、ディレイセクションのみ有効にすることができるので、ディレイ単体としても動作可能ですね!
MODULATIONノブ(中) – リバーブのトレモロです。
このトレモロ効果はハーモニックトレモロと呼ばれるもので、ビンテージフェンダーアンプのVibratoに近いものです。
DECAYノブ(右) – リバーブの長さ。空間の広さと捉えるとわかりやすいです。
おすすめの設定方法は、REVERBつまみを最大にして、DECAYを設定。
MODULATION(トレモロ)はお好みで。必要ない場合は、左に回し切りオフ。逆に必要な場合は右に回しながら、曲のBPMと相性の良いところで設定するのがおすすめです。MODULATIONは右に回していくと、レートが上がっていき、揺れのスピードが速くなります。デプスも変化してきますが、デプスのコントロールはレートに合わせて自然に変化します。
DECAYとMODULATIONの設定ができたら、最終的にREVERBの量を設定します。
リバーブにビンテージなトレモロがかかるエフェクターってステキ!
ディレイセクション
上段の3つまみです。リバーブセクションの真上ですね。
DELAYノブ(左) – ディレイの音量です。リバーブ同様、最小にするとディレイは無効になります。
もちろん、リバーブ単独で使う場合は、左に回し切ってオフにしてください。
TIMEノブ(中) – ディレイタイムの設定。上げていくほど、山びこで返ってくる音の感覚が広がります。
FEEDBACKノブ(右) – ディレイのフィードバックの設定です。山びこの回数ですね。最大にすると、無限になり続けます。ディレイのお得意技、発振まではいたりません。
ディレイには常にモジュレーションがかかっています。これはリバーブのモジュレーションとは別で、TIMEの設定に合わせて、最適なモジュレーションが追随します。TIMEを左に回し切ると、ディレイとしての音は判別できませんが、自動のモジュレーションにより、コーラスのような音の広がりが感じ取れます。右に回していって、ディレイタイムが伸びてくると、ビブラートのようになってきます。
ウラワザとしては、TIMEノブは演奏中に白玉で音を伸ばしているときに操作すると、テープストップエフェクトのように使えますよ!
リバースセクション
リバースセクションは1つのノブと、二つのトグルスイッチで構成されています。
BLENDノブ – リバース音のミックス量です。このノブが最小では無効になると思っていいでしょう。
リバース音は3~4回リピートされ、自然に消えていきます。
SPEEDトグルスイッチ – リバース音の長さを選択します。左が約500ms、右が約250msのようです。実際はアナログなので、結構ずれがあります。右側のダブルスピードにすると、リバース音はオクターブ上になります。
また、リバースがオンになっている時に、このスイッチを操作すると、リバースはオフになります。
ORDERトグルスイッチ – リバース音がリバーブ+ディレイの前か後かを設定します。
左でリバースが先、右でリバースが後のようですね。
エクスプレッションペダルでコントロールもできる!
EXPジャック – エクスプレッションペダルで、BLENDノブのコントロールが可能になります。
常にリバースをオンにしておいて、必要な時だけ、シームレスにリバース音量を上げて出現するような効果の時に使うと良いですね。
リバースエフェクトはとっても幻想的なサウンドね!
フットスイッチについて
BYPASSフットスイッチ – 本体右側のフットスイッチ。エフェクトのオン/オフの切り替えを行います。
前述のように、リバーブ/ディレイの音量はそれぞれのつまみを最小にすれば、出力されなくなります。それぞれのエフェクトを個別に使用したい場合は、このように各つまみで操作します。
REVERSEフットスイッチ – 本体左側のフットスイッチ。リバース音のオン/オフを行います。
踏み続けてホールドすると、踏んでいる間だけ、リバースがかかります。
このフットスイッチがオンになっていても、BYPASSのフットスイッチがオンになっていないと、リバース音は付加されませんのでご注意を。
マニュアルに記載のおすすめプリセット
マニュアルにはメーカーのおすすめのプリセットがあります。日本語マニュアルもダウンロードできますが、このプリセット部分は翻訳されていないので、ここに訳して紹介します。
プリセットその1
I’m Not Blissed Out Yr Blissed Out – 最高の年じゃないなら、最高にしようぜ!
リバース機能をオンにしなくても、Minim は歌います。
なぜかというと、リバーブにハーモニックトレモロが付加されているからです。
BLEND:- DELAY:3時 TIME:10時 FEEDBACK:1時半
REVERSE:OFF REVERB:1時 MODULATION:10時 DECAY:12時
プリセットその2
You Take The Hi Road – 高速道路を行け
リバーブとディレイの後に 2倍速のリバースを配置することで、エッジの効いたオクターブ上のメロディー が強調されます。
BLEND:8時 DELAY:10時 TIME:1時 FEEDBACK:10時半
REVERSE:ON REVERB:3時 MODULATION:1時 DECAY:4時
ORDER:右 SPEED:右
このプリセット! オク上のリバースが、まるでシマーリバーブのように聴こえます!
プリセットその3
In The Walk-In – 歩きながら
インスタント アンビエンス。
エフェクト前のリバース音が、素早く減衰するリバーブの中で、長い間こだまします。
BLEND:4時 DELAY:10時半 TIME:10時半 FEEDBACK:4時
REVERSE:ON REVERB:2時 MODULATION:MIN DECAY:MIN
ORDER:左
Old Blood Noise Endevors MINIMまとめ
リバーブからディレイの内部接続が特徴的で、アンビエントなサウンドが、すぐに作れます。
リバース音の追加が、シューゲイズサウンドにもぴったりで、よりシネマチックなサウンドを生むことが可能です。
曲を演奏するのは、もちろん楽しいけど、
ただ、ギターを弾いて、どっぷりとサウンドスケープの海に自ら包まれてみたいわ。
発振寸前のフィードバックや、テープストップのようなTIMEつまみのエフェクトが、飛び道具として、ライブで活躍しそう。
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