いろいろなジャンルで使える
ディストーションってないかしら?
MAD PROFESSORの
Stone Grey Distortionは歪みの幅が広いよ。
ガツンとディストーションもいいけれど、
もう少し、いろいろなジャンルで使える
歪みエフェクターをお探しではないでしょぅか?
今回紹介する
MAD PROFESSOR Stone Grey Distortionは、
様々なシチュエーションに対応可能です。
オーバードライブからディストーションまでの
サウンドを作ることができる、懐の広さがその理由。
一度試してみると手放せないエフェクターになりますよ!
MAD PROFESSOR Stone Grey Distortionとは
MAD PROFESSORとは
MAD PROFESSORは、
2002年に創業のエフェクターブランドです。
フィンランドが本拠地のメーカーで、
北欧はもちろん、日本でも人気があります。
当ブログでは以前の記事で、
ELECTRIC BLUE II – CHORUS VIBRATO
についてレビューさせていただいています。
設計思想とネーミング
Stone Grey Distortionと言う名前から
皆さまは何を連想されますか?
Marshall 1962(Bluesbreaker)の歪み
を意識したのではないか? と思います。
その理由ですが、メーカーにメールで尋ねると、
こういう回答が返ってきました!
ストーングレーという名前にはどんな意味があるのでしょうか?
マーシャルのシルバージュビリー?
それともメサブギ?
どのような音を想定した製品なのか教えていただければ幸いです。
単にグレーの色を意味していて、
ストーングレイとは、石のようなグレーカラーのことです。
Old school Marshallのようなトーンです。
※実際は英文でやり取りしており、その抜粋で日本語訳です。
ここで”Old school“という表現がありますが、
これは
「保守的な」
「伝統的な」
「昔ながらの」
という意味のスラングです。
特定のマーシャルのアンプを指してはいないものの、
コンボアンプの名機
Marshall 1962(Bluesbreaker)
のグリルクロスの見た目が”Stone Grey“に見えますよね!
もしかしてシルバージュビリーかな? と期待して尋ねてみたものの、
予想外の答えが返ってきてビックリしました。
7弦ギターとドロップチューニングに対応
メーカーは
- 7弦ギター
- ドロップチューニング
に対応を謳っています。
7弦ギターを有名にしたのはKornの
ジェームズ・シェイファー (James “Munky” Shaffer)
という説がありますが、
彼が使っていたアンプの一つが
Mesa/Boogie Triple Rectifier
です。
これも外観がStone Greyを思わせるので、
メールでMesa/Boogieについて尋ねてみたのですが、
マーシャルという答えでしたね。
とはいえ、ジェームズ・シェイファーの
7弦ギターでの歪みを、
このMAD PROFESSOR Stone Grey Distortion
で再現してみるのも、一興でしょう!
7弦ギターと言えば、
スティーヴ・ヴァイも有名ね。
彼のサウンドもこれで試してみたいわ。
このエフェクターで得られるディストーションの特徴
「コードを弾いたときに、高いゲインでサウンドがぐしゃっと潰れずに、
コードの構成音が1音1音はっきりと聴こえる」
とメーカーは公言しており、
7弦ギターやドロップチューニングに対応と謳ってます。
その秘密は回路にあります。
154Hzのポイントでローを削って、歪み回路に流しています。
154Hzは、D#3(155.6HZ)付近、
つまり、
4弦開放の巻弦に、食い込むくらいまでの低域が
潰れてブーミーになり過ぎないようになっています。
オーバードライブからモダンなハイゲインまでOK!
ゲインを下げると、
オーバードライブに近いサウンドになります。
そう! “Old school Marshall“の雰囲気ですね。
そして、ゲインを上げると
メタルまでは守備範囲外ですが、
モダンなロックにも合うサウンドです。
これ1台で、往年のロックから、モダンなロックまで
カバーできる守備範囲が広い歪みペダルですね。
Mighty Red Distortionとの違い
MAD PROFESSORはディストーションとして、もう一つ、
Mighty Red Distortionがあります。
Mighty Red Distortionは、赤いカラーリングからも連想されるように、
80年代、ヴァン・ヘイレンサウンド
を意識したプロダクトです。
明るいサウンド? 暗いサウンド?
Stone Grey Distortionのサウンドを
明るいと感じる方もいれば、
暗いと感じる方もいるようです。
つなぐギター、アンプ、
演奏する曲
によっても変わると思います。
ただ、前述の姉妹機、
Mighty Red Distortion
がヴァン・ヘイレンサウンドだとすると、
比較のうえでは、
Stone Grey Distortion
は暗めと感じます。
底抜けに明るいロック!
よりは、
雰囲気のあるオルタナに合うでしょう。
オルタナに合うディストーションって
意外と少ないかも。
エフェクトの使い方、おすすめ設定
コントロールノブ
VOLUME: 音量レベルの調整
DISTORT.: ディストーションの量の調整
TONE: トレブルのブースト/カット
の3ノブで、歪みエフェクターに慣れている方であれば、
何の問題もなく感覚的にセッティングできると思います。
TONEはギターアンプの、トレブルとブライトの中間の帯域とマニュアルに説明があります。
レッド・ツェッペリン – ジミー・ペイジ風設定
VOLUME: 10時
DISTORT.: 10時半
TONE: 13時半
AC/DC – アンガス・ヤング風設定
VOLUME: 10時
DISTORT.: 9時
TONE: 12時
意外と、60年代末~70年代のサウンドにも合いますね。
ニルヴァーナ – カート・コバーン風設定
VOLUME:9時
DISTORT.:10時半
TONE:13時
ブラッシングノイズの高域が、
ピーキーな時はピッキングのタッチで調整が必要かも。
レディオヘッド – ジョニー・グリーンウッド風設定
VOLUME:9時
DISTORT.:14時
TONE:12時
Marshall Shred Master風の設定です。
本当に、いろいろ幅が広いセッティングが可能なのね。
電源は15vまで対応
公式のスペックでは
7.5-15V
が電源供給の幅です。
細かい話、Stone Grey Distortionに使われている
オペアンプTL051の必要電圧は、データシートでは10V以上ですが、
それに対し、9vのローボルテージで、動作させた時の歪み具合も
メーカーの意図なのかもしれません。
しかしながら、15vまで対応なので、それ用の電源を用意して、
よりハイファイなサウンドも構築が期待できます。
18vには対応していないので注意!
15vで動かしたい場合は、
昇圧アダプターか、15v対応電源を用意するのが、おすすめ。
MAD PROFESSOR Stone Grey Distortionのまとめ
メリット/デメリットをまとめると、こんな感じです。
オーバードライブでは物足りない、でもガッツリと、
ディストーションサウンドが欲しいかと言うと、そうでもない。
臨機応変に対応できる歪みが欲しい。そんな方におすすめです。
私はTS系でブーストして、
Stone Grey Distortionと合わせたいわ!
ケンタ系と合わせたり、
複数の歪みを掛け合わせるのも、
エフェクターの楽しみだね。
TS系やケンタ系のオーバードライブエフェクターの記事もありますので、
是非ご覧ください。
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