DTMには欠かせないピアノ音源。 良質なものは高価なことが多いですが、DTMを始めたばかりだと、なるべくコストを抑えたいもの。今回は、あなたのために、フリーのピアノ音源、Iowa Pianoをご紹介します。
Iowa Pianoはスタインウェイをサンプリング
こちらは、Iowa大学のグランドピアノ、スタインウェイモデルBをサンプリングした音源です。ピアノの全ての鍵盤の音がサンプリングされていて、3つのベロシティーがレイヤーになっているので、3段階の強弱表現もできるんです。
DTMでピアノ音源を使う人は多いでしょう。ピアノ音源は本当に種類が多いので、音源探しが大変! そして良質なものほど値段が高くなります。ピアノにかける情熱がさほどなければ、買うこと自体が博打になってしまいます。
とりあえずピアノが入った曲を作りたいけど、安くて、音色が美しくて、動作が軽いものはないの?と思ったあなたにおすすめしたいのがIowa Pianoです。こちらはリアルなピアノの音が鳴るのに動作が軽いレアな音源で、しかも0円なんです!
Iowa Pianoをリリースしているメーカーは?
Iowa Pianoは、bigcat Instrumentsという会社からリリースされています。可愛らしい名前の会社ですが、なんと79個もプラグインを出しています。他の音源もフリーで魅力あるものばかりですので、気になる人は是非チェックしてみてくださいね。ちなみに、わたしはエレピのウーリッツァー音源「Merlittzer」をしばらく愛用していました。こちらもフリーなのに十分曲で使えるクオリティでした。
Iowa Pianoの使い方は?
まず、配布しているサイトPLUGINS4FREEにアクセスしてダウンロードをします。
- WIN32VST
- WIN64VST
- MACOSX VST
- MACOSX AU
の4つのバージョンがあるので、ご自分のOS、DAWに対応しているバージョンを選んでください。ただし、Pro Toolsでは使用できないので、注意が必要です。
ダウンロードしたら、WindowsはProgram FilesのVSTpluginフォルダに、MACは
Plug-insのVSTフォルダに格納してインストールします。
インストールまで完了したら、鳴らしてみましょう。難しい設定は必要ありません。MIDIキーボードで弾いて録音するか、ピアノロールに入力してベロシティーを整えるだけ。難易度は低く、誰でもすぐ使えます。
短音フレーズも和音も、実物のピアノのように印象的に鳴ります。ただ、DAWによっては、ピアノロールに入れて鳴らすと、他の音源より1オクターブ下で鳴ることがあるかもしれません。私は当初FL STUDIOを使っていたのですが、その時は、ピアノロールにインプットしてから1オクターブ上に上げて使っていました。
メリットとデメリットは?
メリット
- 音がとにかくいい!
- サンプリング容量が200MBと軽い!
- 無料!
音は楽曲制作に使える十分なクオリティがあります。ピアノロールに入力してベロシティーを整え、リバーブでお化粧をすると、あれ、フリーだってバレなくない?って位の本気の音色に仕上げてくれます。そして、サンプリング容量が少ないと動作が軽くなるので、楽曲の制作においてストレスフリーなのも嬉しいですね。
デメリット
- やはり高価な音源にはクオリティは劣る
- パワーの低いマシンでの動作や、DAWによってプラグイン画面が乱れることがあった
サンプリング容量が軽いというのは、マシンへの負荷が少ないというメリットもあるのですが、ピアノ1本のクラシック曲だとさすがにキビシイと思います。他の音源とレイヤーして使うのは、ワザとしてありだと思います。
そして、これはお使いのDAWによると思いますが、なぜかプラグイン画面が切れるという不思議な現象が起きたりします。画面が切れる場合は、プラグインを入れなおすか、DAWを再起動すると直ったりしますので、試してみてください。
Iowa Pianoが合うジャンルは?
軽快なジャズからポップス、音源選びをするまでのデモ作りにと、私にとっては、曲を作り出したら、まずは立ち上げるプラグインになってます。
扱い方としては、和音にすると低音に濁りが出やすいので、和音の最低音のベロシティーを下げて調整するといいかもしれません。正直、生ピアノっぽいという観点で言うと、DAW付属のピアノ音源より全然素晴らしいです。
サンプリングされている、スタインウェイ・モデルBは一般的に「最もバランスの良いピアノ」と言われており、自宅から中ホールまでをカバーする万能タイプです。
プラグインなので、大ホールで演奏するような臨場感は出せないかもしれませんが、いろいろなジャンルに取り入れることができると思います。
無料のピアノ音源 Iowa Pianoのまとめ
DTMって本気を出してやろうとすると、ソフトからして結構高いんですよね。最初はなるべくコストは抑えて行きたいところ。そういう意味で、このソフトは最初のピアノ音源としても良いと思います。実はフリー音源とはいえ、このIowa Pianoで作った曲が結構評判いいんです。ピアノ音源、何使ってるんですか?って聞いてくる人がいるくらい。
フリーなのにこのクオリティが出せるプラグインは少ないと思います。とはいえ、DTM生活が軌道にのってきたら高価な音源も欲しくなるでしょう。おすすめな使い方としてはこの3つがあります。
- DAWの操作に慣れるまでの音源として使う
- 本格的な音源を決める前のとりあえずの音源にする
- ボーカルのガイドメロディとして入力する
フリーの音源も最近は音がいいものがたくさんあります。もしこの記事を読んで、気になった方は、Iowa Pianoのような、フリーのピアノ音源もうまく活用して、DTM生活をエンジョイしちゃいましょう!
実はリバーブのクオリティがあるだけで、無料の音源でもステキになったりするんですよ。
コスパなリバーブプラグインValhalla Roomの記事もあわせてご覧ください。
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